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2012年07月13日

 ■ 更新!

 トップページの更新履歴にも書きましたが、いやー、前回の更新から実に2年も経ってしまっていたのですね……本当に面目ない。
 詳しくは更新履歴を見ていただくとして、こちらでも更新のご案内をしておきます。どうぞお読みください。

自作小説に追加
●勇者の後始末人(オリジナル)
  プロローグ
  “蝉の亡骸”
  “邂逅”

●ARMORED CORE V -形骸-(二次創作)
  1~12

 ACV小説のほうは、こちらのブログで連載していたものを、1つにまとめたものです。微妙に加筆・修正あるかもしれませんが、基本的に同じです。

 「勇者の後始末人」について、後書きじみたことをいくつか。
 この作品は、俺の(ネット上での)処女作である「ARMORED CORE EXTENSION」のリメイクという性質を帯びています。ヴィッシュ、緋女、カジュの3人はそのままヨシュア、リンファ、エリィの立場ということになりますし、他にもどっかで聞いたような名前の連中がぽろぽろ登場します。(主役を務める人物は変わってますが)
 しかし、リメイクとはいえ、そのまま書いても仕方がない。あの頃から十数年が過ぎ、その間に俺が学んだこと、経験したことの全てを込めて、「新たなる闇鴉慎の処女作にして代表作」となるべき作品として、書いているつもりです。
 たとえばヴィッシュは、ヨシュアに比べてずっと間抜けで、うじうじしていて、欠点の多い男です。かっこつけたがってますが、いまいちつけきれない。それどころか、実力も決して達人の域には届かない。そんな「行き届かない」男が、「知恵と工夫」でなんとかかんとか事態を乗り切っていく。そういうテーマで組み立てた主人公です。
 緋女はリンファよりずっと子供っぽくて……というより、背伸びをしていない女です。リンファを書いていた当時、俺はリンファと同い年でしたが、そんな俺にとってリンファは理想の18歳であり、ヨシュアは憧れの大人でした。そんな憧れや理想を、そのまま書いていられたのは、俺の無邪気さゆえ。でもその無邪気さこそが、かつての俺のパワーだったんじゃないだろうか。そんな気持ちを込めて描くのが、新たなるヒロイン、緋女です。
 カジュは、前に「EXTENSION」のリメイクとして書いてみて失敗した「炎-FEUER-」において、エリィポジションとして登場したキャラであり、それをまんま流用したものです。性格は基本的に「炎-FEUER-」といっしょ。幼女なのは、「ヴィッシュが年頃の女2人にモテまくるとか許せないでしょ? 片方が幼女ならまだ許されるでしょ?」という考えから。「よけい許せん」という異論は認める。ともあれ、一番ガキのくせに一番達観していて、ツッコミを担当してくれるキャラ、という形を目指しています。また、カジュの天才少女っぷりには、俺の本業での経験が込められています。真剣に勉強に打ち込む子供達。その子たちを見ていると、「ああ、本物のプライドってこういうことなんだなあ」と、尊敬の念を抱かざるを得ないことがあるのです。

 ARMORED COREは文明の発達したSF世界での話でしたが、ファンタジー世界では文明も未発達。カジュがねらー語を使ってるところからも分かるとおり、実は既にインターネットじみた技術さえ実用化されてます(どっちかというと無線(ハム)に近いですが)が、それは魔術師だけの特権。一般人には、電話もなく、車もなく、連絡手段は伝書鳩か伝言、あるいは直接会って話すのみ。そんな世界ですから、「チームを組んで仕事をする」という概念が、SF世界とは全く変わってきます。
 リンファとヨシュアはそれぞれに家を持っていましたし、離れていても通信ですぐに連絡が取れます。一方のヴィッシュたちは、同じ家に住んでいないと仕事がやりづらくてしかたがないし、仕事中の連絡も、全てカジュの中継だより。それだけに、食事、睡眠、音、匂い、あるいは排泄や性など、さまざまな厄介事を、彼らは共有することになります。それはとっても鬱陶しいことかもしれない。時に疎ましくて、でていけ! と言いたくなるかもしれません。
 それでも、仕事をして生きてくためには、助け合うしかない。
 それぞれが精一杯に考えて、お互いを思いやるしかない。
 そんな壁を乗り越え――いや、壁の上をふらつきながらも歩んでいけたとき、きっと彼らは、素晴らしいものを掴んでいるに違いありません。

 そんな考え方ができるようになったのは、十数年の経験があったからこそ。

 だからこの作品は単なる「エクステンション」のリメイクではない。俺の、新たなる処女作なのです。
 それら全ての思いを込めて、かつて「EXCESS」が完成したときに書いた、俺自身の言葉をもう一度今、ここで叫ぼうと思います。

 さあ、読んでくれ! これが俺の小説だ!!

投稿者 darkcrow : 2012年07月13日 12:16

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