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2014年03月05日

 ■ 「スペース☆ダンディ」第8話“一人ぼっちのワンコ星じゃんよ”感想

「スペース☆ダンディ」
第8話 “一人ぼっちのワンコ星じゃんよ”

※当感想はネタバレ辞さずのスタンスで書いております。ご注意ください。

■プロット分析

(導入)
●1 日常の世界
悪役が主人公の追跡装置を新たに開発している。それにまつわるちょっとしたコント。
一方、主人公はキカイ星という星に来ていた。そこはゴミばかりが積もってできたような星である。

●2 冒険への誘い
背後に何者かの気配を感じる主人公。そこには一匹の犬がいた。
主人公はいろいろな方法で犬の気を惹こうとする。
なぞの宇宙人が、金色の草原のような場所にいるシーン。

●3 冒険への拒絶
主人公は犬を捕まえた。これが新種の宇宙人ではないかと疑っていた。
しかし、どうやらただの犬のようだった。

●4 賢者との出会い
相棒の猫は、この犬と会話ができるようだ。
なぞの宇宙人は、「大地が死にかけている。新天地を探さねば」と会話している。
犬は主人公に語る。「世界中から嫌われて、誰もいない場所に捨てられた」
主人公は犬を励ます。犬は主人公に感謝しながら死ぬ。

●5 第一関門突破
相棒が犬に泣きついた。
このとき、なぞの宇宙人が「飛び移れ」と、どこか黒い場所へ移動する。
主人公は犬を宇宙葬するため、棺桶型ロケットを作る。
ナレーションで、この犬はかつてソ連がスプートニクで打ち上げたライカ犬かもしれないと示唆される。

(展開)
●6 仲間、敵対者/テスト
宇宙船に戻った相棒は、しきりに肌を掻いている。
毛の中からノミのようなものが飛び出した。このノミが、序盤から登場していたなぞの宇宙人である。

●7 最も危険な場所への旅
2匹いたノミのうち1匹を、主人公は偶然つぶしてしまう。
もう1匹が、ロボットの中に入り込み、その機能を乗っ取った。暴れだすロボット。
ノミは宇宙船を選挙し、勝手に動かしはじめた

●8 最大の試練
主人公が投げたビールに追われ、ノミはロボットから離れる。
ノミを捕まえようとする一同。

●9 報酬
だが、うっかり踏み潰してしまう。


(決着)
●10 帰路
この宇宙人は機械を操る能力を持っていた。このキカイ星自体も、宇宙人によって維持されていた。
その力を失い、キカイ星は重力崩壊を起こし、ブラックホール化した。

●11 再生
ワープによって逃げる主人公。

●12 帰還(結末の解決)
無事逃げ切って、完。


■感想
 前半の、犬とのコミュニケーション。
 後半の、ノミとのドタバタ。
 関連の薄い2つのパートが、アイキャッチを挟んで明確に分離しているという変わった構成。いちおう前後半の間につながりはあるものの、それぞれ独立したストーリーとみたほうがよい。

 とにかく内容が薄く、前後半のいずれも見るべきところがない。
 たとえば、前半を簡単にまとめれば「ゴミの山で一人ぼっちの犬を見つけたので遊んでやっていたら急に死にました」で済んでしまい、後半は後半で「謎の宇宙人が宇宙船に紛れ込んでピンチだったけどなんとかなりました」としか言いようがない。
 主人公の、犬、およびノミに対する反応は、どちらも極めて常識的で、これといって面白みはない。といって、誰もが持つ当たり前のエモーションを盛り上げてくれるような、よい演出があるわけでもない。

 面白かったといえるのは、非常に細かいいくつかのネタだが……
 たとえば、「カウボーイビバップ」に登場したあの冷蔵庫、そして「こわーい謎の宇宙生物」。
 たとえば、ロボットがノミを発見したときのやけにかわいい「んん?」
 まあそれ自体はファンとして嬉しかったり、素直にかわいかったりするのだが、ストーリー全体を牽引するほどの魅力ではないなあ、というのが正直なところだ。

投稿者 darkcrow : 2014年03月05日 01:23

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