「アーマード・コア」(世界観説明補足)



ビーバイブ計画にあたり、最大の技術的関門とされたのは作業機械の高効率かと高機動化であった。

残り少ない資源を最大限に有効利用しなければならない人類にとって、当然とも思えるこの問題に対して出された回答は、「実用に耐えうる人型機械の開発」であった。

「MT(マッスル・トレーサー)」と名づけられたこれは即座に威力を発揮した。

問題であった資源採掘では作業の高効率かを実現し、

後に、停滞していた宇宙開発にも採用されるようになった。

移民用シャトル開発期間の短縮・宇宙空間などの極限状態や移民惑星など、

あらゆる環境間で強烈な存在感を示し、人類の希望の光と評されるまでなっていった。

人類の再出発の旗手としてMTは全てに優先して、

研究・開発がなされ短期間のうちに飛躍的な発展を見せた。

それが「コア構想(コア・システム)」と言う一つの規格である。

これは、強力なジェネレーターを内装した基本シャーシたる「コア」の各部に設けられた、「ターレットポイント」を介して様々なアタッチメントを接続し、

あらゆる状況へ能動的に対応できる汎用作業機械の規格であった。

各企業はこの共通規格の下に様々なパーツの設定・生産を行い、多くの分野へと応用されていった。

無論、軍事分野にも………、である。

MTは持ち前の汎用性の高さから兵器体系全体に対して、

急激にパラダイム・シフトを起こさせるほどの発展を見せ、企業を武装させた。

それは企業が国家になりつつある以上、避けられない道だったのかも知れない。



コア思想を内包し完全武装化させたMTを、人はアーマード・コア(AC)と呼ぶようになった。